• テキストサイズ

【DMC】バージル夢短編集

第31章 Treat&Treat (逆ハー)



「…わっ!」

ガラガッシャン! べしゃ!

とある日の午後。
静かな事務所に、けたたましい物音が響いた。
その途端。

…ドタドタドタバタン!!

「!!」


後を追いかけるように響く足音と、二つの声。

ダンテとバージルは、たった今物音のした場所に急いで駆けつけていた。
そしてそこには案の定。

「いたー…」

床にしりもちをついて涙目になっていると、その周りに散らかるがらくた。
は、ダンテが出したまま仕舞わないでいる物を片付けようとしていたのだった。

「…大丈夫か?」

「うー…痛い」

バージルがに手を差し伸べてくる。その大きな手を掴んだ。
すると身体が起こされる前に、の腰に手が伸びて。

「え」

ダンテに軽々と抱え上げられる。


「大丈夫か? 怪我ねえか」

「多分…、あ」

「あ。手切ってんじゃねえか。頬も怪我してんぞ」

ほんの少しだけ、赤く滲む血。
小さな怪我で全く大した事はないのだが、ダンテは大げさに心配していた。

「血も出て…ちょっとじっとしてろ」

そう言って、顔を寄せてくる。


「何―――、!! いいよダンテ! 舐めなくてい…」

「貴様」

べしっ!

「ぶっ」

ダンテがの頬の傷を舐めようとした時、その顔面にバージルの平手が炸裂した。
容赦なく叩かれたダンテは、顔を押さえてうめく。

その間に、バージルはを確保。腕の中に収め、ダンテから離した。

/ 203ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp