第7章 鳥籠の少女
私とエスト様のダンスは非常に評判が良かったようで、私はエスト様に恥を欠かせずにすんだ
「素晴らしい、ダンスでしたわよ。エスト様、リリアンヌ令嬢」
と、ダンスを終え、話しかけてきたのはリリスであった。リリスは2つのグラスを両手にもち、満面の笑みを浮かべていた
「……俺のミアになにかようか」
リリスを睨み付けるエスト様にリリスは笑みを浮かべた
「嫌ですわ。そう警戒なされないで、私はただあなた方のダンスに感動してしまいましたの。」
褒めてくるリリスは笑顔でそういう。悪役令嬢のリリスがこんなにも優しかっただろうか
「ダンスでお疲れでしょう。私、あなた方にと飲み物をお持ちしましたわ。」
無理やり、私とエスト様はグラスを受け取らされる。私とエスト様は警戒しながら、そのグラスを口につけようとすると
「待て」
とその言葉に私達はパッと振りかえる。イシュダル様がいる
「それは毒だ、飲んだら1週間もしないうちに毒が体内に広まり…死ぬ」
「ちっ……」
リリスが舌打ちをする。
「リリス、てめぇ!!」
エスト様はリリスの胸蔵をつかんだ。
リリスは予測していたかのように、エストの持っていたグラスをすぐさま奪い取ってその毒を飲んだ
「「「っ──!!」」」
リリスは力をなくし、床に倒れる。
「きゃあああ!!リリス様!!」
レイチェルがいち早くリリス様によりそう
「リリス様、しっかり。だ、誰か……」
クリストファは私を涙目で見つめている。
「お前たち……この女に苛められていたのだろう。噂にきいているぞ。」
イシュダル様の言葉に私は思い出した、前世プレイしたゲームの内容に、幼少から取り巻きをいじめストレスを発散していたという事実。
「……そんなのどうだっていいですわ!!誰か助けて、このままじゃ」
「すぐに医者を手配するから待っておけ。使用人!!メアナイト令嬢を医務室に」
リリスは使用人たちに運ばれていく
「レイチェル、クリストファ」
「なによっ!!」
「なんでしょう」
「少し、お話がしたいわ」