第27章 文化祭
『寝れない……』
横になって目を瞑っても一向に眠気が来ない
『明日本番なのに………よし』
起き上がって部屋を出る
共同スペースに行き、ミルクを温めた
『(これで少しは眠れればいいけど…)』
切島「…?」
『わっ…!切島くん…』
切島「驚かせて悪ィ。寝れなかったのか?」
『うん……だからホットミルク飲もうかなって……切島くんも飲む?』
切島「うん」
『わかった』
ミルクを足して火にかける
『…切島くんも寝れそうになかった?』
切島「…ん」
『そっか』
切島「… 」
『んー?』
切島「…悪ィ、何でもねェ」
『何、どうしたの?』
切島「……お前が文化祭に参加できてよかった」
『…!』
切島「…あの時…が救急車で運ばれてくの見て…すっげぇ怖くてさ……嫌な事ばっか考えちまって…」
ギュッ…
切島「…!」
震え声の切島を優しく抱きしめた
『生きてるよ、私』
切島「うん……うん…っ」
『ありがとう…あの時助けてくれて』
切島の腕の力が強くなった
切島「生きててよかった……っ」
『うん…ありがとう…』
2人で温めたミルクを飲んで部屋に戻ろうとエレベーターの前へ
切島「なぁ……」
『ん?』
切島「もっかい…だ…抱きしめてもいいか…?」
『うん、いいよ?』
数分抱きしめられ、照れながら離れた
切島「わ、悪ィな!いきなり!」
『ううん、大丈夫!』
2人はそれぞれ部屋に戻った
切島「(小さくて…柔かかった……あんな小さい体で…すげェな……)」
AM 8:45
出番が近づき、みんな緊張しソワソワしていた
八百万「明鏡止水、落ち着きましょう上鳴さん」
常闇「明鏡止水」
耳郎「つか爆豪Tシャツ着なよ、作ったんだから」
『緊張で心臓出そう………』
耳郎「!」
芦戸「ダンスの衣装もバッチシー!既製品に手加えただけだけど」
麗日「くしゃくしゃになっとるよ」
峰田「エロけりゃいい!!」
轟「緑谷いねェな」
青山「ロープを買いに行ったさ☆」
轟「こんな時間まで何してんだあいつ」
青山「確かに☆」
芦戸「轟ーー!演出の最終確認させてー!」
『(デクくん……大丈夫かな……)』