TM NETWORK・Dragon the Festival
第1章 再会
ハヤトが旅の準備をしていると、窓をノックする音が聞こえた。
窓を開けると、お忍びの格好をしたアルフレッドがいて、ハヤトは驚いた。
「王子?!」
「アルでいい」
アルフレッドは窓からハヤトの部屋に入った。
「どうしたんだ? ・・・アルがうちに来るの何年ぶりだっけ」
「昔はよく城を抜け出してハヤトと遊んでたな」
アルフレッドが懐かしそうに言った。
「まったく、よく遊んでたヤツがこの国の王子だと知ったときは驚いたぜ」
ハヤトとアルフレッドは椅子に座った。
「今日はどうしたんだよ」
「今度の冒険のパーティーに俺も入れろ」
「はぁ?! ってお前、王子はどうするんだよ」
「前から俺になりたいと言ってたヤツを替え玉にしてきた」
「あいつか?! アルの服とか真似して追っかけしてたウィルとかいう奴。アルとは似ても似つかないけどな」
「ほとんど人前に出ないから何とかなるだろ」
「王子様が敵を倒せるのか?」
ハヤトがニヤニヤしながら聞くので、アルフレッドは少しムッとした。
「一応剣術も弓術も王宮でやってる。走りも自信あるし」
「大丈夫かよ・・・。でもまあ、久しぶりにアルと旅をするのも悪くないな」
「決まりだな」
2人はニッと笑った。
「今から酒場に行くけど」
ハヤトが席を立つ。
「俺も行く」
「顔は隠せよ。あと、なるべく喋らない方がいい」
「ああ」
アルフレッドは布で顔を隠し、ハヤト達は酒場に向かった。