第47章 怒られた
燭台切「そう難しい話でもないよ。僕らは主の霊力が見えるだけって話だからね」
「んー…」
周りに、もやってるやつって言ってたから例えるなら湯気みたいなものだろうか。
それが見えたからといって、その人のことを理解できるものなのだろうか…?
「とりあえず理解しましたが…心が綺麗なんてことないと思いますよ。私は欲深くて罪深い人間だと思ってますし…」
明石「自分らはあくまでも主はんの気がほわほわしててやわっこいって思てるだけですよ。っと……主はんの霊力は不安定ではありますけど普通に温いですし嫌な気はせんし」
起き上がって近づいてきた明石が私の髪に触れて指を絡めてきた。
彼らがどう感じるかはそれは自由ではあるが心が綺麗だとか言われると首を傾げてしまう。
私は欲深くて……そんないい子ではないのに。
燭台切「…霊力のことだけじゃなく話してみて君を信用しようと思えたんだよ。長谷部君も言っていたよ…あんなにも綺麗な心を持ってる主に惹かれないわけがない、だったかな」
「まじですか」
長谷部にはいろいろ頼ってしまったし、それこそ私の仕事まで押し付けるようなことをしてしまって役立たず審神者とか思われているかと思っていた。
いや、でも……彼も結構黒いなにかを感じるからな。
私に対していきすぎたことを考えてなきゃいいけど…理想を真実と思ってしまう感じのあれだと後が怖い。
燭台切「前の主と比べて天と地の差だから、余計に君が綺麗に感じるのかもしれないね」
「……やっぱり、前任のこと…好いてはいませんでしたか」
明石「だいっきらいですわ。自分のことしか考えてない…好き勝手して自分等のことなんて自身の快楽の道具と見はったあんな糞ガキなんて大嫌いやわ……」
明石の言葉に少し驚いてしまった。
好いてはいないんだろうとはわかっていたけど明石はどこか他人事で興味ない、自分には関係ないって感じがあったから糞ガキ、なんて思っているとは……
でも私も自分の幸せのために彼らを利用しているのだろうか…好き勝手にやって、彼らを幸せになんて全然できていない。
そういう意味では、私も……