第30章 年下のオトコノコ♪
「うん、好き…」
恥ずかしそうに俯く智くん。今時スイーツ好きってそんな恥ずかしいことじゃないのに。
「そうか、よかった」
「よかったの?」
智くんが勢いよく顔をあげた。
「よかったよ?なんで?」
「迷惑じゃない?」
「なんで?迷惑なはずないじゃん」
「ほんとに?」
「ほんとに」
「…じゃあ俺と、付き合ってくれる?」
「………は?」
なに?どういうこと?今の会話でどうしてそうなった?
混乱して返事が出来ずにいた俺を見て泣きそうな顔をする智くん。
「やっぱり駄目だよね…ごめん、変なこと言って…」
そう言うと俯いてしまった。
「いやいや、駄目じゃない!」
慌てて返事すると少し顔をあげ上目使いで俺を見る…その瞳には涙が浮かんでて
「ほんとに?無理してない?」
「してないよ。ごめん急に言われたから吃驚しただけ」
「ほんとにいいの?」
「もちろん。俺も智くんのこと好きだよ?ただ急に言われて頭が追い付かなかった」
「え?だって翔ちゃんが『好きなんだね?』って言ったから…」
「え、あ、いや、それスイーツの話だったんだけど」
「えぇっ!マジでっ⁉俺、勘違い…すっげぇ恥ずかしい…」
顔を真っ赤に染める智くんが愛しい。そっと抱きしめると俺の腕の中でビクッと震えた。
「恥ずかしくないよ…そのお陰でこうやって付き合えることになったんだから…ね?」
腕の中で小さく頷く智くん…智くんの腕が俺の背中に回った。