第26章 What is your dream ? #9
ネットのサイトで男同士のエッチの仕方を調べ、必要なものを用意した。
だって準備不足で智くんに抱いてもらえなかったら嫌だったから。
合宿前日はドキドキして中々眠りにつけなかったし、翌朝も早く目が覚めたけど眠気は全然感じなくて、智くんに少しでも早く会うために集合時間よりも前に駅に向かった。
そうしたら智くんも少し早めに来てくれて、僅かな時間ではあったけど早く会えて嬉しかった。
雅紀のお祖母ちゃんの住む場所は想像以上に綺麗な景色で、部屋から見た風景は素晴らしかった。
智くんにも見てもらいたくて、窓を開け智くんに声を掛けた。
「智くん見て、凄くいい景色…」
智くんが隣に立ち窓の外を一緒に眺めた。
「綺麗…」
思わず漏れた声。そしたら隣の智くんの視線を感じたから智くんの方を向いたんだ。
じっと見ている智くんが何か言いたそうだったんだけど、頬に手を添えられて智くんがしようとして事に気がついた。
瞼を閉じると智くんがキスをしてくれた。目を開くと智くんは俺を見つめて囁いてくれる。
「翔くんの方が綺麗だよ…」
嬉しいけど恥ずかしい…こんな素敵な景色よりも綺麗なんて。
「そんなはずないでしょ…」
「ううん、翔くんの瞳の方がずっと綺麗だ」
そう言いながら智くんが瞼にキスをしてくれた。
「智くん…」
智くんともっとキスがしたくて瞼を閉じると智くんは何度も唇を重ねてくれる。
智くんの優しいキスは気持ち良くて、離れていく唇が名残惜しくて智くんを見つめた。
「続きは夜ね?」
そう言ってくれる智くんがいつにも増して男っぽくてドキッとした。