第23章 What is your dream ? #6
「カズ、俺翔さんのこと綺麗だとは思うし、好きか嫌いかで言えば好きだけど、でもそれって仲間としてと言うか人としてというか、特別に好きとかではないよ?」
「だってさっき『大野さんいいな』って言ってた…それって翔さんに褒めてもらってる大野さんのこと羨ましいって思ったんじゃないの?」
「思ったよ?だからってなんでそれが翔さんのことを好きに繋がるんだよ!」
強めに言ったらカズに視線を逸らされてしまった。でもカズも悪いよね?俺はカズがいいって言ってるのに人の気も知らないで検討違いのこと言うから。
「羨ましいんでしょ?それって潤くんも翔さんに褒めて貰いたいってことでしょ?」
「翔さんに褒めて貰ってることが羨ましいんじゃないよ、好きな人に褒めて貰ってる大野さんが羨ましいの!」
「は?好きな人?」
カズが視線を上げ俺を見た。あ、そうか、カズは気がついてなかったのか。
「あのね、あのふたり両想いなの。しかも最近付き合い出したって雅紀が言ってた」
「ほんとに?」
目を見開いてるカズ。
「ほんとに…だからそこも含めて羨ましいなって思ってたらついつい呟いちゃったんだよ」
「なんだ、そっか…」
カズがホッとしたように見えた。カズ、もしかしてヤキモチ妬いた?俺期待しちゃうよ?
「そのせいで元気なかったの?」
「へ⁉」
「さっき様子おかしかったでしょ?俺が翔さんを好きだと思ってヤキモチ妬いた?」
そう聞いた瞬間カズの顔が『ボンッ!』って効果音を付けたいくらいに真っ赤に染まった…マジか?