第46章 お泊り・5日目
ケイト「自宅の庭とかじゃなくって、私有地でもありなの?」
クレハ「ええ。昭和1年にこの土地を買ったと聞きました。
まずは戸籍を作ること、土地を買う所から始めましたね。
岩を切り開く許可をもらい、後は自分で土地を切り開いて塀を建ててから建築したそうです。
その際にいっそのことと墓も新たに造ったのが昭和3年、刻まれていたのを見たでしょう?」
ケイト「でも何であんなにデカいの?;
しかも日本庭園の中でも一番大きな木の傍に囲われるぐらいの感じに」
クレハ「それは雨露をしのげるようにと考えたそうです」
ケイト「なるほど。いずれは風化していくからせめて長持ちするようにという感じ?」
クレハ「ええ。昭和3年、とても深く掘っていたでしょう?」
ケイト「うん。
表に『飛龍家先祖代々之墓』、裏に『昭和三年八月吉日 飛龍 源三郎 建之』
しかも写真で残してるなんて流石。源三郎さんって?」
クレハ「お爺様のお爺様の名前です。
和風屋敷の1階の階段裏に「物入れ」があるでしょう?」
ケイト「うん。忍び込まれた所ね」
クレハ「あそこでは治療院に入りきらないものも入れたりしているんです」
ケイト「へー。アルバム、これだけじゃないんだね」
クレハ「それはそうと寝ませんか?もう1時半ですよ?」
ケイト「クレハともっとべったりしてたい。
墓石の高さ2.3m、傍の木の高さ3.5m…細かい記載だ」じー
クレハ「寝不足になっても知りませんからね?もおっ」
ケイト「クレハ、盗賊の人達も家族の一員になれたんだよね?お墓でも仲間外れにはされてないんだよね?」
クレハ「…ええ。困窮していたが故の行為で、根っからの悪ではありませんでしたから。
共に一族として墓に加えていますとも」
ケイト「悪だった人は?」
クレハ「改心するまでぶちのめしまくるだけです」
ケイト「なるほど…でも食事や治療は与えてたんだね」
クレハ「当然です。もう寝ますよ」
ケイト「あーい;」
そうして1時45分に就寝しました。