第17章 青い夜
審議のホールには既に多くの人が集まっていた…
ホール内は何が真実なのかと噂を聞いた人やなにも知らない人などでざわついている…
メフィストとフールもホールに入り、審議が始まるのを待つ。
「下級の祓魔師1人の裁判に随分な人数が集まりましたね。おっとそろそろ始まります…とは言っても刑は決まっているでしょうから…」
『………』
「まだ大人しくしていてくださいよ?」
『わかってる…』
表情がわからないようにとメフィストから渡されたマントを深く被り顔を隠し横に控えた…
扉が開き1人の男に先導されゆっくりと歩みを進めてユリが証言台に立つ
『…………』
その後、正面に用意されている席に向かって数人の男性が席に着く。
ガベルが鳴り響き、ホールは静まり返る…
「これより、被告人ユリ・エギン下二級祓魔師の尋問を開廷する」
「審問は、私ティモシー・ティモワン騎士団法執行部長と枢機卿で執り行う。被告ユリ・エギンあなたが悪魔の子を宿しているという申し立てに間違いないか?」
「はい間違いありません」
傍聴人などが一斉に驚きの声をあげ、また大きくざわつく…