第84章 ジャックダニエル
「「あぁ、待って下さい!!」」
「へ?膝丸?今のって…」
「「悪い、今連れて帰った。…おい、この本丸の主だ、挨拶したらどうだ?」」
すっかり油断していた主ちゃんが目を擦って、食い入る様に画面を見詰める。
「「物吉貞宗と言います!今度は、あなたに幸運を運べば良いんですか?」」
「え…え!?本当に!!?膝丸が連れて来てくれたんだね!ありがとう!物吉君もいらっしゃい!」
「「えへへ、ついてましたね!無銘のボクですが、ボクを持って戦に行くと必ず勝てるというので、徳川家康公には大事にしていただきました!これからよろしくお願いしますねー!」」
「「…そういう訳だ、良かったな。」」
「本当、こんなに幸運なホワイトデー初めてだよ…」
ふぅ〜、と脱力した主ちゃんに手を振り、部屋を出る本丸の面面。