第83章 ホワイトデー
トントンと、チョコレートを刻む音が響く。相変わらず燭台切殿の包丁捌きは素晴らしいですな。
「一期さん、余所見してると怪我するよ?」
「はは、気を付けます。燭台切殿は何を作るのですか?それはお酒?ですよね。」
これね、と見慣れない瓶を振って頷く。
「主ちゃん、お酒苦手だけどチョコレートなら大丈夫かなって。」
ちょっとアルコール度数高いんだけどね、と舌を出してみせる。
燭台切殿の事だ、いつも通り上手く作るんだろう。さ、私もこのチョコレートを刻んで、クリームチーズを溶かさないといけませんね。
クリームチーズに蜂蜜を加えて、レンジへ入れる。
燭台切殿はブラックチョコレート、長谷部殿はホワイトチョコレート、大倶利伽羅殿は…
「枝豆‥ですか?」