第82章 想いのカタチ
「色と心理‥?」
ぱらぱらと捲ってみると、それはどうやら色の意味や心理効果について書いた本の様だ。そんな物が有るのか。そうだな、主なら…
主なら、と考えてぱっと浮かんだのは白だった。
主が普段から白い物を好むのもそうだが、知れば知るほどは脆い、壊れ物の様な印象になったんだ。強がって強く光るがすぐ崩れてしまう…
「透明に近い白だな。」
白、白、と開いたそのページにはこうあった。
『浄化、涙と強さ』
白、クリアは流されない涙の象徴とも言われます。辛いときは思いきり泣くことも浄化になります。一方で、色がない、見えない白を選ぶ人はまだ自分の心の中を見たくない場合があります。
…あまりにも、主そのもの過ぎて驚いた。