第36章 鍵①
「‥だがな、運命なのか何なのか、審神者は無意識にも男を探し始めたんだ。」
何も知らない他の仲間は戸惑ったり嫉妬したりしたさ。だが、それでも審神者を慕っていたから、一緒になって男を探した。
何度も何度も、色々な時代へ飛んで探し回ったんだぞ。
…けれど、結局男は見付からなかった。
そんな時、審神者は自ら戦場へ出ると言い出したんだ。勿論周りは止めたが、これがじゃじゃ馬でなぁ‥全く聞く耳を持たなかった。
そして、誰も本当にそうなるとは思っていなかった事だろう。
宣言通り、審神者は男を連れて帰ってきたんだ。