第94章 今を生きる

「これはいい話を聞いたね、主を褒めてあげなければいけないかな。」

「へぇ‥？そーいや、左文字兄弟んとこにはパソコンやゲームを持ってって、あの三人兄弟含め粟田口の奴達とも共通の趣味を作ろうとしてたよな！」

「戦いだけが繋がりの、殺伐とした関係よりはいいよねぇ。…何事にも一生懸命なとこ、僕は好きだよ。」

襷の刺繍を指でなぞる蜂須賀さんを見ながら笑う皆。じゃ、次は地天様に聞くんだぞ！

「青江さんは、主の一生懸命なとこがいいって言うけど、どんなとこがいいんだ？十二天入りしてる青江さんの主との逸話とか無いのか？」

「ふふっ…いいよ？君にも主の可愛いところを教えてあげるよ。」

頬杖を付いて目を細めると、神鏡に映った俺を見詰めながら口を開いた。