第94章 今を生きる
「わわっ!お菓子だぁ!こんなに沢山!?俺も貰っちゃっていいのか!?」
「これ、あるじさまが、バレンタインデーの時に何も出来なかったからと言って配っているみたいなんです。とても美味しいチョコレートです、飴やクッキーもありますよ。」
ばれんたいんって何だ?鳴狐の叔父さんの横に座っていた五虎退が、色とりどりの包みが沢山入った籠を差し出した。どの色にしよう?鞄にいっぱい入れとかないとな!じゃあ、青いのと赤いのとぉ‥
「大吉、大当たり〜!カランカランカ〜ラン!あ、驚いた?その青い包みのが俺のオススメ!」
「…兄弟、そればっかり食べ過ぎだ。包丁、この黄色のも美味い。」
鯰尾兄さんが横から飛び出して来たのを骨喰兄さんが窘める。あれ、そういえば和泉守さんが鯰尾兄さんも怪しいって言ってたよな?