第92章 夜桜
「伝える事ぉ?なんだぁ?あんた、長谷部と祝言でもあげんのかぁ?…ひっく。」
「は!?ふ、不動君、君は何言ってるんだい?」
「…主、そうなのかい?」
「がはは!何だそれは、面白いな!」
「いやいや!!私も初耳だよ、不動君飲み過ぎ!君は今日から禁酒!カルピスとヤクルト飲んでろ!さぁ、解ったらさっさと入れ!」
ぐいぐいと遠征の皆を押し入れ、玄関の扉をピシャッと閉める。
僕も彼の禁酒には全面的に強力しようかな。伽羅ちゃんの豆乳分けてもらってあの甘酒の瓶に入れよう。…うん、そうしよう。
「‥伝える事ってのは、今日現世でお花見をする事だよ。だから皆には、少し休憩したら私の部屋に行ってもらいたいの。」
「花見ぃ?んなもん、ここでも出来んだろ?」
「これから…という事は夜桜なのかな?」