第87章 国宝指定記念日
「「はぁ、祝いの席で申し訳ありません…」」
「「どうして目を背けるのデス?取って食ったりはしませんよ。蜻蛉切は心配性なのデス。」」
「「‥良いから、行くぞ。」」
蜻蛉切の旦那に連れられ、仕方なく部屋の隅へ歩く村正の旦那。面白いよな、俺は嫌いじゃない。
「「ははっ、嵐みたいな奴だな!おもしれぇ。俺は好きだぜ!」」
「「蜻蛉切は大変だなぁ。」」
笑う和泉守の旦那に、酒を持って近付いて来た御手杵の旦那が話し掛ける。
「「おぉ、丁度良い。あんたも一言あいつ等に言ってやってくれよ?」」
「「俺が?いや、俺は刺す以外能が無いからなぁ……長谷部、おめでとさん!その調子で俺の活躍出来る舞台、探してくれよ!」」
なんてな、と笑って一升瓶を振って見せる。