第87章 国宝指定記念日
「ふふ、そうだね。手伝ってくれたら嬉しいなぁ?」
「あ、はいっ!行きます!」
ははっ、大将、敬語になってるぞ。頭から被せられたエプロンの紐を燭台切の旦那に縛られながら、袋から缶詰やヨーグルトを出して並べている。
…さて、鶴丸の旦那はどうしたかな?
主は自分なりの祝い方をするだろうから、俺達も何か考えようぜ!と、張り切っていたからなぁ‥どんな事を考えているのやら。
猫部屋の扉を開けると、いつも通りに猫と戯れる大倶利伽羅の旦那と‥
「………鶴丸の旦那、何してんだ?」
「あ?薬研か。何って見た通りさ。」
うん、そうだな…寝てる?な。
「…いや、今日は長谷部の祝いをやるんだろ?何かしないで良いのか?」
出先で一目惚れしたとか言う、歩く寝袋ってやつに入って寝転がった鶴丸の旦那が脚を組み直す。