• テキストサイズ

ゾルディック家の愛され長女

第8章 帰宅と秘密


「そういえばキミ、ボクと戦いたいって言ってたよね?」

「ん?……あぁ」

ハンゾーとの試合の時呟いた言葉は、どうやらヒソカの耳にも届いていたようだ。私は笑った。

「まぁ、大した意味ではないんだけどね。ただ、ゴンたちと戦うよりかは楽かなーって。

ほら、ヒソカもカタカタさん……イル兄も、目的のためなら容赦しないでしょ? 逆にゴンたちは、相手が知り合いだったら、武器すらも握れなさそうだし」

すると、ヒソカは意外そうに

「ボクだってキミ相手なら容赦くらいするよ♡楽しみが減るからね」

と言った。それはつまり、後で殺す楽しみがなくなるといったところか…。つくづくヒソカらしい答えだと思った。私と殺し合いをしたところで、楽しくもなんともないと思うのだが、まぁいいだろう。

「ヒソカってさ、イル兄と全く逆だよね」

ふと、思ったことを口にした。まぁ、イル兄は暗殺者で、ヒソカは狂戦士であるので、違うといえばそうなのだが。

「まぁね♦ そういうキミもイルミと似てないよね♣ 外見はそっくりだけど」

私は髪こそは違うが、兄弟の中では1番イル兄に似ていると言われる。しかし、内面は多分似てない。私とイル兄は、兄妹ではこそあるが身を置く環境がまったく違うから、当たり前だ。

「そうだね。イル兄は優秀だから」

そんな私の言葉に含んだ笑いをするヒソカ。

「でも、後継者はキルアなんだよね?」

「そうだね。よく分かんないけど、キルはゾルディク家きっての才能があるとかなんとか。私から言わせれば、普通の可愛い弟なんだけどね」

「キミも才能はあるってイルミが言ってけど?」

ピキッと表情が固まるのがわかった。
/ 254ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp