第29章 緑の占い日和
教師はプライバシーなど関係ないかの如く、さらっと渡してきた
しかも表を上にして。
点数を見ろとでも言っているのか
「・・・・・・・・・・・。」
《おぅおぅ緑間、いつも以上に眉間にシワよってるぞー》
いつも眉間にシワなど寄っていないのだよ
はちのテスト・・・
・・・・・・100点満点だった
赤司と同レベルなのだよ・・・
俺も名前さえ書いていれば満点だったのだよ!
「・・・はぁ」
今日何度目か分からない溜め息をついた
【黄瀬】
「・・・珍しいッスね・・・
緑間っちが0点なんて!」
【青峰】
「オレでさえ30点だったぞ」
【紫原】
「峰ちんそれ比べようがないー」
【黒子】
「そしていつも以上に深い溜め息ですね・・・」
【赤司】
「・・・まぁ、おは朝うんぬんの問題だろうな」
【桃井】
「みどりんが調子出してくれないとツッコミ役いないよーっ
ずっとボケて終わりだよー」
───『うっわ緑間0点!? ありえなっ!
私100点だったよー☆』
【桃井】
「────・・・やっぱり、はちちゃんいないとみんなダメだよ」
聞こえたでしょ?
そう問いかけられる
「・・・あぁ。」
【赤司】
「・・・聞こえたよ」
【黒子】
「・・・変わらない声、安心しますね」
【青峰】
「・・・でも、はちが居るわけじゃねぇもんな」
【紫原】
「・・・・戻ってくるよねー?」
【黄瀬】
「戻ってきてくれないと、俺の淡い恋心どうかなるっスよーっ」
いない
そう、いないのだよ
───はちは、今いない
隣にいない
どこにもいない
───空は繋がっていると言うが
あちらの世界とこちらの世界の空は
繋がっているのだろうか