第29章 緑の占い日和
『──いやぁ、あの時はビックリしたよー
緑間いきなり真顔であんなこと言うんだもん』
「・・・俺にとっては普通のことなのだよ。
あれくらいのことで驚くな」
『いやいや! いきなり言われたら驚くって!
だって・・・──』
────俺の家に来い、だなんて───
『・・・・・・・あ、あの・・・? み、緑間さん?』
「・・・なんなのだよ。」
『・・・何処に向かってるんでしょうか、私たち』
「・・・・さっきも言っただろう。
なんども言わせるな」
いやいやでも!
・・・うるさいやつだな
本当にこいつが俺のラッキーアイテムなのか・・・?
どうも信じがたい・・・
『なんでわたし緑間くんの家に行ってるんだろ・・・』
はぁ・・・と溜め息をついているはち
そんなの嫌なのか
「・・・今日の蟹座のラッキーアイテムは
『空から降ってくるもの』なのだよ。」
『ふーん・・・・・・・・・・で?』
「ピアノの上に落ちてきただろう、お前」
『ふーん・・・・・・・・・・え?』
あ・・・と顔色を変えている
察しがいいみたいだな
「───あぁ、そうだ・・・」
『空から降ってくるものなんて今の時期雨しかないじゃん!
おは朝も鬼畜だねー!』
・・・・・・・・・・・・・・前言撤回
なんも分かってないのだよ!
しかも朝の赤司と同じこと言ってるのだよ!
「・・・そうじゃなくて」
『え? じゃあなに?
・・・・・・・・・・・・はっ!!!! まさか・・・』
今度こそ察してくれなのだよ
ツッコミなんてめんどいのだよ
『まさか緑間さん、今どき雪が降るとでも思ってる!?
ぶふっ(笑) それはかなーり無理あるって!』
・・・・・・・・・・・・・・・違うのだよぉぉおおぉぉぉぉ!!!!
「────はっ!!!!」
目を開けると、夜明けの空が部屋を照らしていた
・・・・ゆ、夢なのか?