第39章 和也の気持ち(1)
朝方どうやらウトウトとしていたようで、ふと眼を覚ますとベットに潤の手を握ったまま、うつ伏せて寝ている和也が眼に入った
翔「コーヒーでも買ってくるか…」
俺は上着を和也に掛けて、部屋を出ようとした時
和「!潤くん!?」
突然和也が起き上がった
翔「どうした?」
和「今、潤くんが私の手を握り返して…」
翔「え!?」
そう言われ、潤の様子を確認すると
潤「…ん…」
和「潤くん!」
潤がうっすらと眼をあけた
翔「潤、大丈夫か?」
潤「…ここ…は…?」
翔「病院だよ」
潤「病…院?何で…?」
翔「…?お前、車にはねられたんだぞ?」
潤「・・・」
和「潤くん…?」
何だ?様子がおかしい…
<コンコン>
智「おはよう…どうだ?潤の様子は」
翔「智くん、雅紀…それが…」
雅「何かあったの?」
すると、潤は俺達を見回して
潤「…誰…?」
和「え?潤…くん…?」
潤「…じゅん…?」
!明らかにおかしい!!俺は直ぐ様ナースコールを押した
看『どうしました?』
翔「すみません!すぐに先生を呼んでください!!様子がおかしいんです!!」
看『解りました!』
それから暫くして、医師と看護士が入ってきた
医師「どうしました?」
翔「眼を覚ましたんですが、様子が…」
医師はすぐに潤に近より
医師「大野さん解りますか?」
潤「…おおの…って…?」
医師「ご自分の名前を言ってください」
潤「名前…俺の…俺…は…」
潤は考えていたようだけど暫くして…
潤「…解らない…何も…思い出せない…」
和「潤…くん…」
…潤は全ての記憶をなくしていた…