第33章 厳禁!溺れた君に快楽を / 伊達政宗
舞は、とても不思議な格好をしていた。
着物ではなく、前合わせになったなんか薄めの布を、一枚ペラっと着ているだけだ。
白地に小花柄は清楚可憐で可愛いが、舞の細い腕も足も丸出しだし。
しかも、ちょっと透けてるような……
「舞、ちょっと中入れ」
政宗は誰にも見られていない事を確認し、舞の腕を掴んで、急いで部屋に引き入れた。
そして、しげしげと舞を見ながら、改めて問いただす。
「どうしたんだ、その格好」
「これ、タイムスリップしてきた時の服だよ」
「え……?」
「政宗、見たがってたでしょう? だから急いで縫ったの、持ってきて良かったな」
そう言って、嬉しそうに微笑む。
確かに見たいとは言ったけれど、これは……っ。
(やたら、色っぽくないか……?)
内心、心臓を高鳴らせながら、舞に触れる。
やはり、とても薄い布地の着物だ。
いつも着ているのとは違い、布越しからでも舞の体温が直接的に感じる。
舞が居た世では、みんなこんなに薄い布切れ一枚で過ごしているのか。
「こんなに手足、出てていいのか?」
「まあ、半袖のブラウスとスカートだし、こんなものだよ」
「ぶらうす……すかぁと?」
「上に着てるのがブラウス、履いてるのがスカート……政宗、喜んでくれないの?」
「え?」
「さっきから恐い顔してる」
こんな姿の舞を見られて、ものすごく嬉しい。
嬉しい、けれど……っ!
(これは……っやばい……っ)
男のどす黒い欲求が、心の中を蝕み始めたのが解った。
この薄い布地の中にある、舞の身体。
どんな風になってるかは解っているのに。
やたら想像を掻き立てられる。
息が荒くなり始めた政宗に気が付き、舞は心配そうに顔を覗き込んだ。
「大丈夫? 具合悪いの……?」
「え……っ」
舞が額に触れようと、小さな手を伸ばす。
熱を計ろうとしているんだろう、しかし。
今触れられたら、抑えが効かなくなる自信がある。
「……政宗?」
反射的に身を引いた政宗に、舞は近寄って腕を掴んだ。
思わず開いている襟ぐりに、目がいく。
舞の白い胸の谷間が、少し見えているではないか。