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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第25章 色欲の野獣 / 豊臣秀吉





(うーん……ちょっと飲み過ぎたか…)




ふわふわする頭の中、秀吉は額に手を当てた。


今日は久しぶりに仕事絡みでは無く、家康の御殿に来ていた。
なんでも美味い酒があると、政宗が持ち寄ったのが始まりで。


政宗、家康、三成らと久しぶりに酒を酌み交わしていた。


たまには男同士のが気兼ねなくていいんじゃない…と、舞は留守番だ。




(早く、帰ってやらないとな……)




そうは思っても、頭も身体もうまく働かない。
口当たりのよい酒に、ついつい酌が進み……
気がついたら、この状態である。



「家康、酔い醒ましとかあるか」
「向こうの棚に……って、秀吉さん、大丈夫ですか」
「悪いな、貰う」



ふらふらとした足取りで、家康の指さす棚に向かうと、薬を探して目を泳がせる。

さすが家康の部屋だけあって、いろいろな薬瓶が並び……

一体どれがなんの薬だか、さっぱり解らない。



(解んねぇ……どれも一緒だろ)



秀吉は目の前にある、薄桃色の薬が入った小瓶を取ると、蓋を開け一気に喉に流し込んだ。


そして、棚を背に座り込むと、そのまま目を閉じる。

きっと起きる頃には、すっかり酔いも冷めている筈だ。


そう思っているそばから、強力な睡魔に襲われ……
意識は急加速で落ちていった。





















(…なんだ……身体が、熱い……)


暫くして。
身体の異変に気がつき、秀吉は目を覚ました。

何故か、身体が燃えるように熱い。
そして、芯からじくじくと蝕むように疼く。

吐く息も荒く……
思考回路まで、ままならない。



(舞……)



そんな中、真っ先に頭に浮かんだのは、愛しい恋人の顔。
早く……早く会いたい。



「秀吉? 大丈夫か?」


秀吉の異変に気がついた政宗が、傍に寄り、顔を覗き込んだ。
熱に浮かされているような瞳に、政宗は軽く息を呑む。


「なんだ、随分色っぽい顔してんな」
「……っ、五月蝿い」
「おーい、家康。 なんか秀吉がおかしい」


政宗が家康を手招きすると、家康と共に、三成も一緒に秀吉の元にやってきた。



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