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幸せになりたい!『刀剣乱舞』

第2章 第二章


「あっ、主っ…!」
「不思議ですよね。長谷部さんが後ろにいてくれるとなぜか安心出来るんです…ふふっなんか口説いてる見たいですね?」

髪がなびく、横髪を耳に掛けて振り返り笑えば長谷部さんは目を見開いた。しかしかなり不思議だった。会ってまだ数時間、ここまで安心出来る刀に出会えて素直に嬉しいと思えるのだ。多分彼の性格が関係しているのだと思う、真面目であり主命とあらば、何でもこなしますよ。という考え方が有難い。寧ろそこまで忠義に生きており、主と家臣という距離感のほうが助かったりするのだ。友情や愛情は欲しいしあげたいとは思うが、恋愛フラグはいらない…と思いたいのだが、なんだこれは。

「それよりも、長谷部さん…近い、近いですっ!」
「!…も、申し訳ありません!」

前のめりで私の手を優しく包み込むように見下ろしている。欲の孕んだ瞳で今にも私に想いを伝えようとするうら若き乙女のような頬の赤みである。口説くのを禁止したほうがいいのかと思う程の桜乱舞で後ろの背景が全く見えない。

えぇー…今日の天気は晴天の空に桜満開が吹き荒れてます。と天気予報の中継をしたいくらいだ。私は手を離して欲しいと苦笑いで伝えれば、ビクッと両肩を揺らした長谷部さんは勢い良く手を離してくれた。そんな事をしているつかぬま、外が妙に騒がしい。私は長谷部さんを見上げる形で首を傾げた。

「遠征の連中が帰ってきましたね」
「えっ、遠征部隊…?」
「昨日…元主が遠征に出させて今帰って来たという事です」
「そうなんですか!?えっと…まだ自己紹介もしていないので、今からにでも行って来ても宜しいでしょうか?」
「はい、お供いたします」

長谷部さんは私の後ろを歩いて行く。私は通り過ぎる中庭を見つめて視界から外し歩いて行った。

+++

「なっ…」
「主、どうなさいました?」
「長谷部…さん。あの…遠征って怪我して帰って来るような、ものなんですか?」

私はゾッと血の気が引いた、一体どこに行ったらそんなにボロボロになれるのだろうかと思える程だ。しかし長谷部さんは当たり前のようにいう。

「元主はどれだけ体調が悪くても、軽傷…中傷の刀剣男士を集めて行かせる事がありましてね。寧ろあれくらいの怪我はまだ優しいほうですよ」

その言葉を聞き、この本丸は闇が深そうだと先ず打粉でポンポンしないといけないなと軽傷の刀剣男士達の前に出た。
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