第2章 *黄色いバラを
喰えなくて、女たらしで、王下七武海で、私の彼。
それももう、疲れた。
彼を待つことにも疲れた。
彼に花言葉がわかるとは思えないけど。
今日、彼に黄色いバラを送った。
花言葉は、“愛情の薄らぎ”
少し悲しいけれど、ちょうどいいじゃない?
カフェでアイスコーヒーを飲みながら、午後の読書を始めてすぐに、私の前に現れたのは、ドフラミンゴだった。
どかりと座った、いつも通りの姿の彼を驚いて見上げる。
「フッフッフッ、随分とかわいいことをしてくれるじゃあねぇか」
独特の笑い声と共に言われた言葉の意味がわからない。
読書に熱中していたから、驚きもあいまって、脳のうまく働かない。
「バラ」
首をかしげる私に言った彼の一言で、思い出した。
けれど、まさか分かったとは。
分かったということは、私はこれでフられるのかしら。
ぼんやりとそう考えた。