第38章 少年と少女の過去~帝光中での出来事~
叩かれた頬を手で触りながら起き上がる
『っ…あのね…どんなに嫌われても…嫌いにはなれないんだよ…っ!』
優しかったみんなを知ってるからと凛は声を上げた
『どうして…私が好きなの…?』
「凛なら私の全て受け止めてくれるでしょ?」
『そう…なんだね…ねぇ、姫華…お願い聞いてくれる…?』
すると姫華は微笑んだ
「なぁに?」
『あのね…今回で最後にするから…だから…最後に部活見に行っていい…?大好きなみんなのバスケ…観たいの…』
それは賭けだった
一か八かのどんな風に扱われていようと、みんなが楽しんでくれているのか確かめたかった