第24章 ラブレターを渡そう
[土方十四郎様へ
覚えていらっしゃらないと思いますが、すぐにでも伝えたくて筆をとらせていただきました。
先日、私が男の方から迫られて困っている際、土方さんに助けていただいた者です。
そのお礼をどうしても存じ上げたく、文を書きました。
あの時は気が動転してお礼の一つも言えずにおりましたので、ここで申し上げさせてもらいます。
凛としており、黒い隊服に身を包んだ姿は、今でも頼もしく覚えております。
もしよろしければ、お返事いただけないでしょうか。
土方さんに淡い恋心を抱いてはおりますが、真選組参謀である藤間さんに敵うことは出来ないとわかっています。
出来れば、藤間さんのこと、真選組のことを教えて頂けませんか?
お返事待ってます。
佐藤絵里奈]
私は一気に読んでしまうと、トシに目をやった。
トシは以外にも真剣な顔つきをしており、私と同じことを思ったようだ。