• テキストサイズ

【HQ】sharing.

第7章 アルバイト


‐きとりside‐

りらは、ちょっと普通とは感覚ズレてるし、扱い辛いかも知れないけど。
見た目スペックは、上の上。
更に言うなら、花丸あげたいくらい家事が得意。
性格も、やっと拒否とか反抗を覚えてきたけど、基本は従う昔の女タイプ。
私が男なら、マジでりらと結婚したいレベル。

そんな、あのコが選ぶ男は私が認めるヤツじゃなきゃ嫌だ。

んで、今のところ、私が認られるっていったら、やっぱりこの家の面子だった訳で。
出来れば、私が転勤する前に誰かと付き合って欲しかったのが本音。
私がいなくなったら、りらは頼る人がいなくなってしまう気がして。

だから、まぁ私の中で一番頼れる男とデート紛いの事をさせた訳だけど。

そんな事しなくても、良かったのだと気付いた。

「なぁ、りらちゃん。今度は俺ともこーゆーの撮ろうぜ?」
「じゃあ、俺とも撮って。皆と同じ事をするのは、抜け駆けじゃないからね。」
「何気に俺をディスってね?」
「はっきり言われないと分からないんですかぁ?赤葦さん、わざわざオブラートに包んでくれたんですよ。黒尾さんが抜け駆けしたって、僕達は思ってマス。」

食事を囲む輪の中で、話題にあがるのはりらの事ばかりで。
この家の住人に可愛がられているのが分かる。

これなら、大丈夫。
りらが頼るのが苦手でも、何かあったら誰かが気付いて、助けてやってくれる。

安心して、この家を空けられると分かった夜だった。
/ 577ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp