第7章 グレイ scene5
「翔ちゃんっ…」
「あっ…だめっ…智くんっ…」
「嫌だ…欲しいっ…」
「んっ…やだぁ…」
「そんなこと言って…身体は嫌がってないじゃん…」
「やめて…やめてよお…」
「もう濡れてる…やめてもいいの?」
はあはあと荒い息の音
「やめないで…」
「翔っ…」
唇から出る水音が、ただただ響く
「お願い…ねえ、ニノと別れて…」
「翔…」
「こんなのもう、嫌だよ…」
「ごめん…ごめん、翔…」
「お願い…ちゃんとベッドで抱いて…」
「今度、二人で旅行に行こう?」
「ほんと…?」
「二人だけで…」
「ねえ…その時までに…ああっ…」
ガタガタと響く、二人の音
それを聞きながら、膝を抱えて蹲る
「お願いっ…智っ…俺だけのものになってっ…」
「ああっ…和也っ、イクっ…」
「ひゃっ…あぁ…智っ…」
アイシテルガクサッテク
「別れる…?」
いつも見慣れた風景。
俺の部屋でくつろぐあなた。
「何言ってんだよ…」
「私、本気ですけど」
「和也…」
「だって…私だけじゃないんでしょ?」
「は?」
「他に、相手いるでしょ?」
「…居ないよ、そんなの…」
嘘。
なんでそんなに自然に嘘が付けるの?
「翔さんでしょ?」
ぴくり動いた、あなたの喉…
「そんなわけないだろ」
強引に俺のこと抱きしめると、切ない目を向けた。
「お前しか、愛せないよ」
あなたの首筋 ホラ 嘘が見えた