第3章 萌葱-moegi- scene2
ねえ、雅紀…
なんで言ってくれないの…?
雅紀が何も言わない…いや、言えないのは…
多分、俺のせい。
だから、俺がしっかりしなくちゃ…
俺が…
あの時ちゃんとケリを付けなかったから…
だから、こんなことになったんだよね?
「雅紀…?」
「ん…?」
ぐずぐず鼻をすすってる雅紀の顔を上げた。
「一緒にお風呂、入ろ?」
「智…」
身体を起こすと、雅紀は俺の服を見て目を見開いた。
「なにこれ…」
「あ…」
服を着替えることすらできなかった。
「何があったの…智…」
「うん…」
どうしよう…なんて言ったらいいんだろ。
「具合が悪いって潤は言ってたけど…本当は何があったの!?」
「雅紀…」
「ねえ智…お願い…」
雅紀は俺を抱きしめた。
ありったけの力で…ぎゅうっと…
「ちゃんと…今度話すから…今は…」
「智…」
「雅紀の時間があるときに、ゆっくり話すから…」
疲れ切ってる雅紀に、こんな話をしていいのか判断できなかった。
「疲れてるでしょ…?雅紀」
「俺のことなんてどうだっていい」
「じゃあ、俺だって…」
「え?」
「俺のことなんてどうだっていいから、雅紀の心配してんだよ?」