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罪と罰【終わりのセラフ】

第23章 帝鬼軍の首都




グレン
「こいつは昔からマゾだろ」

深夜
「はは、ムチとか持って来ようか」

グレン
「ロウソクもな」



以前も感じたこの空気。
あれは確かフェリドを救出する時の作戦会議の時だった。
その時もグレンと五士と深夜がこんな風にふざけていたのを覚えている。


暮人
「殺すぞ、お前ら」

「………」

グレン
「おい、お前までそんな目で見るな」


暮人から目を逸らして私へと文句を言ってきたグレン。
恐らく私は呆れた顔をしていたのだろう。


「…仲良さそうだなって」

グレン
「絶対にそんな顔じゃなかっただろ」

「………」


私の返答に納得していないが、これ以上はスルーして欲しい。
そんな願いを込めて私は黙った。


暮人
「…そういえばシノアはどうだ」


すると意外にも話を変えたのは暮人。
助かったと思わず安心しながらも、気になる話題に耳を傾ける。


グレン
「目が覚めた。あいつにも影響がいってる」

暮人
「…そうか」


シノアが寝ていた部屋を見るとベッドに腰かけているのが見えた。
様子もここから見た感じはいつも通りだ。


暮人
「乗っ取られてないか?」

グレン
「平気らしい。つーか昔から来てるってさ」

暮人
「昔から?」


この来てるというのは先程話していた化け物の事だろう。
そんなものがシノアにも取り憑いているという事実を情報として頭に入れる。
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