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罪と罰【終わりのセラフ】

第4章 家畜




ゴポッと音をたてながら傍にあるビンに私達の血が溜まっていく。


吸血鬼
「動くなよ」


動くなと言われた。
でもそんな事言われなくても血をどんどん抜かれているため抵抗する気力もない。


吸血鬼
「お前らは我々吸血鬼に生かされているんだ。ただおとなしく血を差し出してればそれでいい」

優一郎・ミカ
「………」


そう言う吸血鬼は、相変わらず見下した様な表情で私達を見ていた。



*****



優一郎
「あーーもう我慢できねぇぇぇ!!!」


建物から出てからの第一声はそれだった。
その声に他の子供達がこちらを見るが、優ちゃんは全く気にしない。


優一郎
「痛ぇーし!フラフラするし!何よりあの吸血鬼どもの家畜を見るような目が気に入らねぇ!俺らは豚か!?牛か!?鶏か!?」


そう苛立ちを隠さず一気に捲し立てる。
そして表情を一転させると、ミカを見た。


優一郎
「だからさミカ、一緒に革命起こそうぜ!」


満面の笑みで言われ、ミカの表情は引き攣る。


優一郎
「2人で強くなって吸血鬼の女王ぶっ殺してここに人間の王国を作ろう!」

ミカ
「何その頭の悪そーな計画…」

「ちょっと私は?何で2人だけなのー!」

ミカ
「アリス…そういうことじゃないでしょ…」


つい2人だけというところに反応してしまった。
そんな私にミカは少し疲れたように言う。
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