第12章 研磨/猫男子★(キャラ崩壊)
音駒高校には、猫っぽい
男の子がいっぱいいる…けど
誰よりも孤爪研磨が
猫っぽいと私は思っている。
ツリ目で眼孔も細い。
なにより、ツンとデレ(?)が激しい。
あんな猫猫な男の子…
お初にお目にかかる…。
「ねぇ、」
そんな変な事をもんもんと考えていると、
噂の研磨くんが話しかけてきた。
パッと彼の方に顔を向けると、
無造作に手を突き出してきた。
「飲み物」
はい、と渡すとありがとうも
言わず少しお辞儀をして、黒尾先輩の
ところへかけて行った。
感謝の言葉ぐらい呟いて欲しいものだ…。
やはり彼は猫だ。
まぁ、この通り 私と研磨くんは
こんな様な 部活内で話すけど? 程度の
仲なわけだが、今、2人きりである。
お昼ご飯を食べに、屋上へ来たら
研磨くんがいた、それだけだ。
「…なんでいるの?」
「いや…それはコッチのセリフ」
「まさか…友達いないの?」
いるわ アホ!
私にも友達ぐらいいるっての!
まぁいいや、と屋上の床に
直に座り込み、購買で買ったであろう
パンを食べ始めた。
しばらくどうしていいか悩み、
引き返そうとしたら止められた。
「なに、戻んの?
ご飯食べないの?」
「え、だって…」
「一緒食べるんだと思ってたけど」
鋭い目でサラッと言われる。
私は少し嬉しくて、研磨くんの
目の前に座った。
「苗字さん、あのさ」
するとしばらくしてパンを食べ終わった
研磨くんが話しかけてきた。
食べていたウインナーを飲み込みつつ
研磨くんの方へ目を向ける。
「おれ…が あま…甘えたら…
苗字さんは…引く…?」
「いや…別に…?」
寧ろ可愛いけど…。←
「…! じゃあ、じゃあ甘えていい?」
頷くと急に、ガバリ!と抱きつかれた。
お弁当が落ちる。
あー…ういんなーがー…←
かく言う研磨くんはスリスリと
頭をこすりつけ、心なしか
「にゃぁ〜」と小さく呟いている…気がする。
(理性がヤバイかもしれん←)