第86章 山姥切問題
蛍丸「主と同じお芋を、半分こして食べたいんだけど」
『………えっ!?!?!?』
ほ、ほたるんがそんな可愛いこと考えてたなんて…!!!
なんか…すごく胸がドキドキしちゃった…あぁ…ほたるん本当に可愛いヤツめ…
ほたるんの可愛さに涙が出そうになるも何とか堪えて、私は自分の持っていたお芋を半分こにしてほたるんに手渡した。
『はい、半分こ!!!どうぞ!』
蛍丸「へへ、主ありがと」
私が手渡したお芋を満足気に受け取りお礼を述べながらニコッと可愛い笑顔を浮かべる蛍丸。
くっ、かわいすぎる…なんか最近ほたるん見てると可愛すぎて…なんかこう、キュートアグレッション的な気持ちに駆られる気がする…!!!
もはやもぐもぐしたい…!!!!!!
まぁそんなことは許されないので我慢しますけどもね。
私の心の内は隠したまま、三日月達と共にほたるんと縁側に座れば一緒に焼き芋を食べ始める。
すると隣にいた鶯丸がこちらを見ながら何故か微笑んでいた。
『鶯丸…なんか顔笑ってるけど……どうかした?』
鶯丸「いや。この焼き芋の山を主は一人で食べるのかと思ったら微笑ましくなってな」
鶯丸の言葉に私は先程長谷部から貰った焼き芋の山を見る。
『え、いやいやいやいやいや。流石にこれ一人では食べれないでしょ!!!!どこからどう見たらこの山を一人で食べると思ったのかな???そんなに私って大食いに見えてたかな?今までも??』
自分がそんなに大食いに見られていると思うと少し気恥しくもあり、欲張ってる女みたいに思われるのもなんか癪だよ??ねぇ??やめてよ?私に変なイメージ抱くの!
鶯丸「ふっ、冗談だ」
そう言いながらお茶を啜る鶯丸。
呑気にお茶啜ってんじゃねぇぞ…???
そんなことを思いながら鶯丸を軽く睨みつけていれば、三日月が私の手首にそっと触れてきた。