【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】
第1章 兵庫水軍との邂逅
その後、白南風丸から呼ばれた水軍の面々は集まってきた。
そして最後に、話をする上で中心人物となる麻言が。
「皆さん、お早うございます。朝早くにすいません」
皆の真ん中まで歩みよると深々と頭を下げた。
「いや、構わねえけどよ。
そういや、麻言。やっぱ白南風丸は来ねえのか?」
疾風がそう言うと、麻言は眼を丸くした。
「あれ。白南風丸、来てないんですか?」
「はぁっ?俺ぁてっきり一緒に来るもんだと思ってたぜ」
麻言と疾風がそう話していると
「―白南風丸は訳あって今回は席を外すそうだ」
何処かピンと張り詰めたような声音で第三協栄丸がそう言った。
その途端、周囲が静かになる。
「麻言。多分だが…お前さんと白南風丸、昨日何かあったんだろ?
自分自身の事情とかそういうの含めて、全て正直に話してくれねえか?」
昨日、船上で質問する際に見せた神妙な表情をしていた。
それに対し麻言は「っはい」そうはっきり返事をすると、
第三協栄丸の目前で正座し、姿勢を正した。
そして、開口一番。
彼…では、なく彼女は自身が女である事を告げた。
―その後は白南風丸宅で昨日起きた出来事を
麻言は自分の視点でありのままに話した。
そして、ここに至るまでの理由も。