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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第1章 兵庫水軍との邂逅



そして、場所は改めて水軍館。
早朝―という程ではないが、まだ早めの時間だった。


「―えええええぇぇっ!女ああぁっ!?」
「あ、はい。そうなんです」

驚愕する第三協栄丸に対して麻言は冷静だ。
そして、周囲には口を開けて唖然とした兵庫水軍の面々。




―事の始まりは早朝の急ぎの仕事を終えた後の事だった。
船から積荷を降ろし終えると、第三協栄丸は大きく欠伸をした。
一息付こうと第三協栄丸が家へ戻りかけた時だ。

「あの…、お頭」

ふと振り向くとそこには白南風丸が。
そして、その顔に第三協栄丸は目を丸くする。
何故か鼻の片方に綿が詰められていた。

「おい、どうしたんだその鼻は?」
「ああ、いえ!何でもないんです、あはは…」

心配してそう訊ねるも、誤魔化す様に白南風丸は笑った。
しかも何処と無く顔が赤い。
その上落ち着かない様子できょろきょろと忙しなく目を動かしていた。
呼び止めたものの躊躇っているように見えるが。

「何だ、どうした?」

促すように第三協栄丸が訊ねると、
意を決したように白南風丸が口を開いた。

「じ、実は麻言の事なんですけど……
大事な話があるそうなので、今から話せませんか?」
「んん?今からか」
「はい…駄目でしょうか?」

麻言には元々昨夜の話を含め事情を聴くつもりでいたが、
こんな朝早くから何故?と疑問に思いつつも
白南風丸の様子からただならぬものを感じた第三協栄丸は。

「…おう、解った!じゃあ悪いが、精鋭の皆にも伝えてくれるか?」

深く頷き、そう訊ね返す。
白南風丸の表情がぱっと明るくなった。
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