第22章 麦わらの一味
戸惑いを見せる私に、サンジが食事を用意してくれて私も先に着く。
『うわ〜ぁ!美味しそう』
皿に盛られた色彩豊かな食事。
『マスターしたの?』
「あぁ、あれから俺頑張ったよ。
さぁ、たんとお食べ」
ニッコリ笑うサンジに促されフォークを握る。
目と鼻で楽しませ、口に広がる旨味。
『う〜ん!美味しいっっ!!』
味付けも優しく、それでもちゃんと奥深い。
だけど・・
『何?』
そう言って視線を向けるとまだ見ていたゾロ。
見るからに不機嫌。
「・・これ着ろ」
持っていた服を差し出すゾロ。
確かに、短い事は気にしていたがデザインは気に入っていた。
『いい、水着だと思えば許容範囲だから』
「着ろ」
問答無用。
渋々、受け取り着る。
明らかに大き過ぎるシャツは、丈が膝上まであるし半袖の筈の袖も肘辺りまである。
『大きい・・』
「これはこれでエロいわね」
感心した様な口ぶりのロビンの言葉にサンジ達は頷いていた。
そんなサンジに絡むゾロ。
仲が良いなと思いながら私は気にせず食事を取る。
ゾロ達の口論より気になるのはルフィだった。
肉を持ったまま固まったルフィは、以前動きを見せない。
『・・ねぇ、ルフィどうかしたの?』
こっそり隣に座ったナミに話しかける。
ルフィが食べないなんて具合が悪い以外に考えられなかった。
「あぁ、は気にしないで」
ニヤニヤ悪巧みな笑顔を見せるナミに頷き返す事しか出来なかった。
ルフィが動き出したのは、食事が終わりに近付いた時。
突然だった。
「!仲間になれっ!!」
『えっ?』
突然な言葉に驚いたのは私だけ。
他のみんなは、驚き1つ見せていない。
「仲間になってくれ」
『ごめん、無理』
食後のコーヒーを飲みながら言った。
無理なものは無理だ。
私が麦わらの一味に加わる事はない。
「おれはが欲しいっ!!」
『無理。
私、他にやる事があるの』
「他って何だよ!
一緒にやってやるから言え」
『ベガちゃんの研究所に行かなきゃいけない。
でも、ルフィは来たらダメよ』
「何でだッッ!!」
『ルフィには前に進んでいてもらわないといけないの』