白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第35章 咲き誇る華に蝶は優しく舞い降りる
『ちょっと…勝手に
幸せ噛み締めないでよ…バカ』
「姫凪?」
え?やりすぎた?
でも…いや…そうだよな…
まだ話す前で…
「ゴメンなァ…」
シュンと頭を垂れて
距離を取ろうと身体を離すと
『…私も付けたい。
一緒じゃないと嫌だよ
…私の…クロ…』
スルリと俺の喉元まで近付き
パクッと噛み付いて来る姫凪
「おま…え、なァ!」
『フフ…元気になった?
…離す気、は?』
離れかけた身体が作った空間に
唇を尖らせ俺を見つめる
その笑顔は神聖なくらい美しくて
胸をさらっていく