第32章 華は蝶を蝶は華を想い過ぎて…

「ん？…ｸｸｯ！昔さ…
うわ、ヤギ！こっち来んな！
研磨、ちょい待ち…コイツらに
これあげてからにする…
手に持ってたらガンガン集まってくるから…」

初デートで気合い入った格好して来た
姫凪に起こったハプニングを
研磨に話そうとした途端
ヤギに囲まれる俺

「そんな張り切って買うから…」

なかなか、あげ終わらない俺を見て
溜息を吐く研磨

「…良いんだよ。
あんときも…張り切って…買ってさ…」

空になった皿を足元に置いて
研磨の隣にしゃがんで
姫凪を見つめる