白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第32章 華は蝶を蝶は華を想い過ぎて…
そう言って伸ばした姫凪の手に
研磨が手を重ね
姫凪は俺の腕に絡み付く
俺の願いを知ってか知らずか
姫凪を挟んだスリーピースは
デコボコの影を地面に落としながら
昔と今を重ねる旅を始めた
「…姫凪。
今更なんも言わないでおこうと
思ったけども…」
『…』
「いつまで居るんですかァ!?
とりあえずクマ何回目だよ!」
グルグルと動物園を
歩き回って
もう何周目?
今、また最初に見た
クマさんコーナーで
眠るクマを見てる姫凪