白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第31章 華は枯れない
嘆く俺を無視して
淡々と
「俺も木兎さんも
繋ぎ止めようと思えば
繋ぎ止められましたよね
どこまでも狡くなれば
姫凪さんは
離れなかったでしょう
それでも離したのは
何故ですか?」
俺に問い掛けてくる
なんで?そんなの決まってる。
「閉じ込めたら
姫凪が泣くし…
好きな女は笑わせたいだろ?」
これが全て。
でもその裏で
こんな感情が渦巻いてるのが
情けねぇんじゃないのかって話で…
「芽生えた感情は
木兎さんの中だけで
姫凪さんは
今、笑ってますよね?」
「おう…?」