白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第22章 翔び立つ蝶に隠す涙
そうだ。
泣く姫凪を
何度も何度も見た
全部おれが悪かった。
だから、おれは
姫凪が笑うなら
手を離さなきゃって
思ってたんだ。
遠くに遠くに設定してた
"いつか"が
向こうから近付いて来てるんだ。
やばいね。
相当キツイ。
でも…これが現実で
今までが夢みたいだっただけなんだ
覚めるから夢なんだ。
分かってたのに
こんなに胸が痛いとか
おれ情けないね
姫凪が笑うのを
喜べば良いだけなのに
そんな事すら
出来ないなんて。