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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第18章 AGROSTEMMA





「悪かった」

『・・・・』

「なぁ、機嫌直せよ」

『・・・・』

ここ1週間謝り続けている社長。
仕事のやり取りは普通にするがそれ以外は完全無視。

原因は、あの日ゾロとのキスシーンを見られてしまった事。
元々、ポスターの件で怒っていた社長の怒りに油を注いでしまいゾロは社長に投げ飛ばされてしまったのだ。

いくら、社長といえどプライベートに口出ししてほしくない。
それもキスシーンなんて恥ずかし過ぎてどうゆう態度でいればいいのかさえ、わからない。

『・・社長この後のご予定ですが』

会合帰りの車内。
私は、手帳を捲り予定確認をしようとした。

「・・キャンセルだ」

社長専用車。
リムジンの広々とした車内のおかげで私は社長から離れたL字ソファーに腰を掛けていたため、反応が遅れた。

『・・えっ?今何と?』

「全てキャンセルだと言ったんだ。
詳しく言えばお前の機嫌が治るまで俺は仕事をしない」

『・・なっ!何ですかそれ!?』

あまりにも暴君だ!
勝手過ぎる!!

ワナワナ震える私に気付きもせず、社長は視線を車外に移す。

「・・じゃ、こっちに来い」

えっ?

「お前に避けられるのは正直堪える」

外を向いたままでその表情は読めないが声は弱々しい。
何だか弱い者イジメをしている気になってしまう。
いや、社長は弱い者ではない!ないが・・・

シーンとした車内に耐え切れず私は、社長が仕事するため、会社のためと言い聞かせ恐る恐る社長の隣へと移動する。
意地で社長との間を極端に開けて座った。

やっとこっちに視線を向けたが途端にムッと機嫌が悪くなる。

「何だこの間は」

『・・ご希望通りですが?
では、ご予定通りにいかせてもらいッッう?キャッ!?』

腕と腰を引き寄せられ、身体が社長の方へと倒れた。
満足そうに笑う社長の顔が真横に見える。
そう、倒れた私は何故か社長の膝に座っている状態。

『〜〜ッッ!!』

「近くとはこのぐらいを言うんだが」

乱れた私の髪を耳に掛けながら笑う社長。
その手を今度は私の腰に回した。





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