die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】
第22章 episode.22
目を開けると、前日の身体の怠さは消えていた。
軽く感じる身体を起こす。
サイドテーブルには、いつものようにクランベリージュースが置かれているのが目に入った。
昨日は、吸血された記憶はないのだけれど…。
レイジさんが置いておいてくれたのだと思うと、口元が緩んだ。
隣に寝ていたはずのレイジさんの姿はない。
昨日は別々で休むと言われ、寂しくてついあんな事しちゃったけど、よくよく考えたら大胆だった。
あの時のほんの一瞬だけ、少し困惑したようなレイジさんの表情が思い出される。
体調が悪くて余計に心細くなっていたせいもあったけど…今思うととても恥ずかしい。
でも、レイジさんをソファで休ませるなんていけないと思ったのも確か。
そんな事、させなくて良かった。
多分熱はもう下がってる。
シャワーを浴びさせて貰おうかな…。
ベッドを出ると、クランベリージュースを握り締めて寝室を出た。
熱いシャワーが身体を包む。
目を閉じて浴びているとお湯が流れる音以外聞こえなくて、逆に静かにも思えてくる。
部屋の中にもレイジさんは居なかった。
どこへ行ってるんだろう。
我儘を言って作って貰った昨日のご飯、すごく美味しかった。
今日は私が何か作ってあげられたらいいな…。
こんな風に考えていると、まるで日常と何も変わらないみたいだ。
髪も身体も洗って、スッキリとした気分でバスルームを出た。