第9章 魔王様と夏の海
「………。小春」
「んっ…」
目を開けると隼くんの姿。
いつの間にか寝てしまったらしい。
外は太陽が昇り日差しが眩しい。
「黒月さんたちと連絡が取れたよ。船がこっちに向かっているみたいだ…」
皆で浜辺に向かうと、船が到着し月城さんと黒月さんが降りてきていた。
「皆さん、ご無事で!」
「ケガとかないか?」
色んな事が起きた1日だったけれど、乗り切れたのは皆だったからなのかもしれない。
「さあ、戻って早く休もうか」
「隼、お前はただ寝たいだけだろ?」
「海、分かってるなら聞かないで欲しいな…」