第21章 卒業
俺は背中の手裏剣を抜き、その手裏剣をミズキに向かって投げ返した。
だが、ミズキは難なくそれを避けると、ナルトを追って飛び去った。
「…させるか。」
俺はミズキを追った。
「見つけた!!」
ナルトを見つけた俺が声をあげた。
「ナルト!!さっきミズキが言った事はデタラメだ!早く巻物をこっちへ渡すんだぁ!!
ミズキが、巻物を狙ってる!!」
俺は、一瞬枝の上で立ち止まり"俺"に体当たりをかましす。
ちょうど、背負っていた巻物が"俺"の顎に当たる。
カウンターを食らった"俺"は、そのまま地面にたたきつけられてしまった。
俺はその近くに降り立つと、背負っていた巻物を抱き、木の根元にへたり込む。
「そ、そんな…、どうして…だ…ナルト……どうして……」
"俺"は体を半分起こし、歯を食いしばって俺を睨みつけ変化をとき、ミズキに戻る。
「どうして、イルカじゃないとわかった…?」
ミズキが言う。
「へっへ……イルカはオレだ。」
俺も変化を解きニヤリと笑った。
ミズキは、変化で力を使い果たし、木の根元に座り込んだままの俺に近づいた。
「なるほど…、親の敵に化けてまでアイツをかばって何になる?」
ミズキは立ち上がりそう言って俺に近づく。
「おまえみたいなバカヤローに、巻物は渡さない…」
俺は、変化の術で力を使い果たしてしまって、動くことが出来ず、木の根もとに座り込んだままそう言う。
「バカはおまえだ。ナルトもオレと同じなんだよ!」
ミズキが怒鳴る。
「あの巻物の術を使えば、何だって思いのままだ!
ナルトが…あの化け狐が、巻物の力を利用しないわけがない!!」
ミズキの言葉に、俺は頷いた。