第21章 卒業
翌日、私は早めに起きてアカデミーに向かった。
教室に入ると、珍しくナルトが先に来ていた。
(緊張してるのかな?)
私はそんなことを思いながらナルトの後ろに座る。
『ナルト。』
私は目の前に座るナルトに声をかけた。
「何だってばよ?」
ナルトは私に声をかけられて驚いたようだったが、嫌そうに返事をした。
私は、ナルトのあからさまな態度に笑みが漏れた。
『頑張れよ!』
私はそう言ってナルトに笑いかける。
ナルトは一瞬ポカンとしたあと、両手で自分を抱きしめた。
「ど、どうしたんだってばよ?気持ちわりぃ~。」
私が応援したのが意外だったようでそう言って腕を擦っている。
『失礼な。』
私はそう言って溜め息をついた。
そうこうしている間にイルカ先生が来て卒業試験が始まった。
私は自分の番が来て隣の教室に移動する。
私はイルカ先生の前で分身をした。
分身の術はイタチに教えてもらって、幼い頃にマスターしていて、私にとっては今さらテストの必要も無いものだった。
私はアカデミー生として不自然がない人数に分身する。
「よし!流は合格だ、おめでとう!」
イルカ先生がそう言って私に額宛てを渡してくれた。
『ありがとうございます。』
私はお礼を言って教室をでる。
『あ、ミズキ先生、そう言えば、お願いがあったんです。』
私は教室の入り口で止まると二人を振り返った。
イルカ先生とミズキは首を傾げる。
『ナルトが傷付くような事したら許しませんから。』
私はそう言って少し強めに殺気を放ってから教室をでた。
た