第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
最初の爆発から2時間ーーー
見付けられた爆弾は「5個」。
敦達が3つに、中也達が2つ。
最初の爆発に使われた爆弾も合わせれば6個の所在は判明したことになる。
「表側は今のところ『0』、か」
「本当にマフィアの足止めが目的なのかな……。」
「その可能性もゼロじゃあないだろうけどねぇ」
アリスが可能性として挙げている場所も残り少ない。
『おい太宰。A5、B3地点で発見したって連絡が入った。それで此方は終いだ』
タイミング良く中也から通信が入る。
「解除は?」
『科学班の混成が発見した』
「あ、そう。中也が解除するよりは早く終わりそうだね」
『ンだと手前ェ!!』
相変わらずの調子にアリスは溜め息を着く。
「グレーゾーンの方もあと2箇所か」
「私達もあと2箇所だしねぇ」
『後1つだろ?『黒真珠』は一度に2桁数の取引は出来ねェ』
「うん。だけどその1つが4ヵ所の何処かになかった場合を考えないと相手の意図が全然、読めない」
アリスがうーん、と考えていた時だった。
ピリリリリ、と電子音が鳴り響いたのだ。
「もしもし」
発信源であった端末を耳にあて、太宰が口を開く。
『太宰!脱走げられた!!』
「状況は」
手短に用件を云う国木田に、太宰も短く返す。
『何とか幻影による足留めを行ったんだが……どうやら全員で仲間を解放しに来たようだ』
「そう。谷崎君は無事かい?」
『ああ、現在、与謝野女医の治療を……『ぎょおぇあああああ!!』………受けているから安心しろ』
「それは良かった。国木田君、動けるようになったら今から云う場所の捜索にあたって欲しい。暫くすれば敦君達も向かうから」
『判った』
場所を伝えると太宰は通話を切る。
「つまり、彼方此方の『黒真珠』はダミーだったってことか」
『ンなことは如何でも良い。その『ハイエナ』とやらが逃げたンだろ?場所を特定できねぇのかよ』
「出来ていたらこんなに苦労してないよ。ほら、残り4分の1。中也も向かって」
確かに。
普段の活動拠点と少し離れた東京都心が此の争いの舞台になっているせいか考えも行動パターンの推測も幾分か遅れ気味なのは事実だろう。